メッカ巡礼中将棋倒し、717人死亡 「ミナの谷」での儀式の最中に

 【カイロ=大内清】サウジアラビアからの報道によると、同国西部メッカ郊外にある「ミナの谷」で24日、イスラム教の大巡礼(ハッジ)に参加していた信徒らが折り重なって倒れる事故があり、当局によると717人が死亡、800人以上が負傷した。メッカでは11日にも聖地である大モスクにクレーンが倒壊し100人以上が死亡する事故が起きたばかり。ハッジの事故では1990年以来、最悪規模の被害とみられる。

 24日はハッジ最終日にあたり、ミナの谷では、預言者アブラハムが悪魔の誘惑を退けたとされる故事にならい、信者らが悪魔に見立てた石柱に石を投げつける儀式が行われていた。毎年、多数の信者が殺到することから事故がしばしば発生し、2006年には将棋倒しとなって360人以上が死亡している。

 ハッジはイスラム教で信仰の柱の一つとされ、今年も世界中から約200万人が参加していた。

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