湯浅博の世界読解

中国が民主党など日本国内の安保反対勢力に期待するのはなぜか

中国は今月初めに「抗日戦争勝利70周年記念」の派手な軍事パレードをしたせいなのだろう。さすがの軍事大国は、日本のささやかな安全保障関連法の成立へのコメントには苦心したようだ。

中国外務省の洪磊報道官の談話は、「日本は専守防衛政策と戦後の平和発展の歩みを放棄するのかとの疑念を国際社会に生じさせた」とまあ、苦しげな批判だった。中国自身は、専守防衛どころか大規模攻撃体系だから、大きなことは言えない。

あの天安門広場で見せたのは、米空母を標的にする空母キラーの対艦弾道ミサイル「東風21D」や、グアム島を狙うグアム・キラーの「東風26」だった。米有力研究所AEIのブルーメンソール研究員は、米外交誌で「ハワイへの奇襲攻撃もできるといわんばかりだ」と警戒感を示した。

こうなると中国の期待は、日本国内の民主党や共産党など反対勢力の動きになる。野党が安保法制の成立を阻止してくれれば、中国は居ながらにして日本の同盟強化を阻止できる。さらに、うぶな若者たちが自己陶酔型の反戦平和を叫び、安倍政権嫌いの新聞がこれに同調してくれれば申し分がない。