オリンピズム

64年東京のいまを歩く(23)競技、施設…わかりやすく絵文字にした

ピクトグラムは2種類。実施競技を表す『競技シンボル』と公共施設の『施設シンボル』だ。勝見はデザインにあたり使う側の視点を強調した。「一目でわかる。それだけでわかる」

見ただけでわかるのか。大学生を使って市場調査し試行錯誤が続いた。

トイレは男女を表す人型を、さらに青とピンクで色分けした。困ったのはシャワー。当時は存在も知らない人間ばかり、結局、ジョウロから落ちる水の下に人の横側で表した。迷子センターは泣いている女の子。「何で男ではなく女の子なのかと文句もあった」

村越は改装された羽田、東京国際空港のデザインに没頭した。「空の玄関。一目でわかるのは当然、国際統一性も求められた」

結果、東京のピクトグラムは大好評。後の五輪ばかりか世界中の生活の場で普及し、共通語となった。

「元の発祥は第一次大戦後のヨーロッパ。地続きの彼らには移動の必需品だった。ただし勝手に創られ利用されていただけ。東京は初めて総合性を示した」

2020年は見るだけではない、ユニバーサル・デザインも含めた多様性が求められる。64年の知と熱を継承できるか。=敬称略(特別記者 佐野慎輔)

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