家族 第5部 記憶色あせても(2)

手帳に増えるカタカナ「逆に回る時計、どう受け止めたら」

 ■失職者は8割

 厚生労働省の研究班が昨年行った若年性認知症患者の生活実態調査では、就労経験がある約1400人のうち約8割が勤務先を自ら退職したり、解雇されたりしたと回答している。

 18~64歳の若年性認知症患者2129人について、施設担当者らから得た回答によると、就労経験があると確認できた1411人のうち、定年前に自ら退職したのは996人、解雇されたのは119人で、合わせて79%に上った。定年退職したのは135人だった。

 施設担当者とは別に、本人や家族から回答があった383人についても分析。発症時に就労していた221人のうち、正社員・正職員は120人、非常勤・パートは40人で、その後に退職や解雇となったのは計約74%だった。世帯収入が「減った」は約59%、家計が「とても苦しい」「やや苦しい」は計約40%で、今後の生活や経済状況について不安を感じている人は約75%に上った。

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