安保新時代(下)

9条の制約 防衛法制は未完

 19日未明に成立した安全保障関連法の参院審議は、「良識の府」とは名ばかりの醜態をさらした。20日のNHK番組では、自民党の稲田朋美政調会長と民主党の辻元清美政調会長代理が激しくやり合った。

 稲田氏「(野党側が)理事会室に委員長を閉じ込めたり、女性議員を使って『セクハラだ』と叫んだり、計画的に審議を妨害した。良識の府といわれる参院でこのようなことがなされたのは恥ずかしい」

 辻元氏「私たちは最後まで質疑をして採決に臨もうとしていたが、与党が審議を断った。よく戒めていただきたい」

 野党は、安全保障が専門ではない憲法学者の「違憲論」を最後まで振りかざし、「戦争法案」や「徴兵制導入につながる」といったレッテル貼りを繰り返してきた。その結果、日本に対する軍事的脅威の具体的シナリオに基づいた安全保障の議論は置き去りにされてきた。法律への理解が進まない一因はここにある。

 8月下旬、北朝鮮と韓国が互いに砲撃しあい、南北間の緊張が一気に高まった。「朝鮮半島有事」は決して絵空事ではない。

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