移民ショック

オーストリアに2万人超が入境 混乱に歯止めきかず

 【ベルリン支局】中東、北アフリカの難民や移民の流入問題でオーストリアの警察当局は20日、同日までの2日間でハンガリーから2万人以上が入国したと明らかにした。オーストリアはドイツを目指す移民らの主要な経由国の一つ。移民流入に歯止めがかからず、22日以降に開催予定の欧州連合(EU)関連会合での議論に影を落としそうだ。

 ロイター通信などによると、オーストリア東部ブルゲンラント州の警察当局者は、ハンガリーからの入境者が19日と20日にそれぞれ1万人を超えたことを明らかにした。クロアチア経由でハンガリーに入る移民が急増し、ハンガリー政府がバスなどを使って移民らをオーストリア方面へ移送していた。

 一方、クロアチアの警察当局によると、同国へのセルビアからの越境者数は約2万7千人に達した。今後も増える見通しという。

 クロアチアは移民らを、セルビアとの国境を封鎖したハンガリーに移送している。これに対しハンガリー政府は20日、クロアチアとの国境で金属製のゲートやフェンスを構築。経由地になるのを恐れる国々が移民の流入を拒み、混乱が拡大している格好だ。

 AP通信などによると、トルコ沿岸でギリシャを目指す移民らが乗ったボートがフェリーと衝突、移民ら13人が死亡した。

 こうした中、ドイツを訪問中のケリー米国務長官は20日、米国が受け入れを計画する難民の数について、16年に8万5千人と15年より1万5千人増やし、17年には10万人を引き受ける考えを表明した。