書評

『闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏社会の内幕』

「闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏社会の内幕」
「闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏社会の内幕」

 インターネットには、一般的なサーチエンジンではたどり着けない領域がある。自由で匿名で、社会規範を逸脱した世界。本書はその「闇ネット」をメディア研究者が探索するルポルタージュだ。

 「炎上」や「釣り」を仕掛ける人々の話を聞き、ビットコインでドラッグを買い、児童ポルノの流通ぶりを調べ、過激な差別主義者に会いに行く。動画中継のポルノショーに出演したりもする。〈衝撃的で不穏な世界だが、同時に、革新的で創造的な、あなたが思うよりずっと近くにある〉と著者。そこにいるのは誰かではなく私たちだ。(ジェイミー・バートレット著、星水裕訳/CCCメディアハウス・2000円+税)

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