プロが指南 就活の極意

面接日の変更を許さない企業が続出 優秀な学生の奪い合いは激化の一途

 経団連が就活時期の再見直しを行っているという報道があるが、来年も同じ状況が続くとするなら、2017年卒の学生は早期準備と大企業に絞った就職活動を行わないようにしてほしい。なぜなら、売り手市場ということもあり、高学歴の学生を中心に大企業に絞った動きが増えているからだ。その結果、来年のこの時期に内定獲得企業「ゼロ」という状況に陥ってしまう懸念がある。

 毎年、学生の人気企業ランキングが各媒体で発表される。ランキング内の企業だけ受ける学生も多い。しかし、ランキング100位以内の「人気大手企業」の採用数は大体2万人弱にすぎない。一方で毎年55万人の就職活動生がいる。つまり、人気大手企業の採用数は、新卒者全体の4%にもならないのだ。

 大手企業には数十人の採用枠に1万人近い学生がエントリーをしている。その結果、数百倍といった競争を勝ち抜かないと内定を獲得することはできないのだ。東大や京大、早稲田や慶應といった難関大学の受験倍率でも、せいぜい数倍~十数倍あたりだ。そのため、現実的に考えて、内定を勝ち取ることが相当厳しいことが理解していただけるはずだ。

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