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韓国のハイテク救急車「廃車騒動」…1台2200万円で自慢の遠隔診療システムも型落ちPCで通信不良、誤作動続出

 韓国で巨額の予算を投じて導入した「ハイテク救急車」が機能不全で次々と廃車処分になり、市民から批判の声があがっている。車内と搬送先の病院を通信回線でつなぎ、収容した患者の容体を映像で病院の医師に直接配信できるシステムを搭載したものの、通信不良が続出。全く役に立たたない上に、維持管理費だけがかさむという最悪の事態となり、お払い箱になった。背景には、「安全」をないがしろにする韓国社会の「悪弊」があった。

通常の救急車の3倍の値段

 韓国紙「経常日報」(電子版)によると、韓国南東部の蔚山(ウルサン)市は、市内の消防署に配備していた「集中治療用救急車」3台の運用を7月1日に取りやめた。うち2台は廃車処分、1台は展示・体験用として保存する案を検討しているという。

 購入価格は1台2億ウォン(約2200万円)。通常の救急車の3倍を超える高額な費用だったが、2009年10月の導入から6年足らずでお払い箱となった。

 導入当初は期待の救急車だった。

 病院の少ない郊外に住む市民の救急搬送において、応急措置による蘇生(そせい)率を高めるのを目的として開発された「遠隔診療システム」などハイテク装備満載の車両だったからだ。

 具体的には、患者の脈拍や呼吸、心電図など7つのデータを、コンピューターを介して病院の医療スタッフに送信。医師が応急処置方法を救急隊員に指導するという仕組みだが、なかでも患者の様子を映像で病院に伝える動画送信システムは当時画期的だった。

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