タイワンマス発見の大島正満博士たたえ 台湾で特別展計画

タイワンマス発見の大島正満博士たたえ 台湾で特別展計画
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 台湾の最高額紙幣二千台湾元の図柄に採用されている「タイワンマス」の発見に関わり、命名した動物学者の大島正満博士(理学・農学、1884~1965年)の業績を記念し、発見から100年になる2017(平成29)年に台湾博物館(台北市)で特別展を開催する準備が進められている。台湾側からの要請を受け、神奈川県海老名市在住の大島博士の親族も保存している著作や資料などを台湾に送り、協力する意向だ。(柏崎幸三)

 海老名市で6月26日に開催された、大島博士の業績を記念する講演会には、台湾での展示会主催者、台湾海洋大学の郭金泉教授(59)が来場し、「大島正満=台湾における動物学研究の先駆者」と題して講演した。

 郭教授は「当時は良質な顕微鏡もなく、DNA鑑定もできない時代に、大島正満先生は、ひらめきと観察力、まさに魚類学者として神の目をもった方でした」などと称賛した。

 現在の県立希望ケ丘高校出身の大島博士は、東京帝国大学を卒業後、台湾総督府の中央研究所技師として、日本統治下の台湾へ。亜熱帯地域で課題だったシロアリ防除や毒蛇について研究、多くの業績を残した。

 その一方で亜熱帯地域では生息しないとされていたサケ・マス科の淡水魚を研究し、1917年に標高約1800メートルの大甲渓(たいこうけい)水系でタイワンマスを部下と発見した。その後、米スタンフォード大に留学して米学術誌に論文を発表。「台湾の沿岸にも冷たい寒流が流れていた時代があり、河川を遡上(そじょう)したサケ・マスが繁殖、その後、地質学的に変動があって陸封された可能性がある」と指摘した。

 タイワンマス以外にも淡水魚25種を発見、命名しており、かつて「台湾淡水魚の父」と称された。

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