緊迫・安保法案

新法制で何ができる? さまざまな「事態」ごとに整理しました

在外邦人の保護

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件のように、在外邦人が危険にさらされるリスクが高まっている。今回の法制では、平成8年のペルー日本大使公邸占拠事件のように在外公館がテロ組織に奪われるケースや、治安悪化で国外退避する邦人を警護するケースを念頭に、自衛隊の武器使用権限を拡大した。

 これまで武器使用は正当防衛や緊急避難など「自己保存型」に限っていたが、武装集団などを排除する「任務遂行型」を認め、国際標準に近づける。これにより、一定の条件下では警護や救出が可能になる。

国際平和への貢献

 自衛隊は国連平和維持活動(PKO)など国際貢献にも活躍する。PKOと異なり、国連が統括しないタイプの活動にも参加できるよう「国際連携平和安全活動」を新設する。イラク戦争後の人道復興支援活動のようなケースを想定する。

 併せて、PKOなどに派遣された自衛隊が、武装勢力に襲われた遠方の非政府組織(NGO)などを救助する「駆け付け警護」を可能にする。現地住民の保護のため監視や巡回を行う「安全確保業務」を行えるようにする。

 継続中の紛争に関する国際貢献は、唯一の新法である「国際平和支援法案」で定めた。「国際平和共同対処事態」として、紛争に対処中の他国軍に後方支援できるようにする。

 アフガニスタン戦争で有志連合軍に行った給油支援のようなケースが該当する。この際は特措法で自衛隊を派遣したが、迅速な対応ができなかった反省から恒久法を新規立法した。 

会員限定記事会員サービス詳細