緊迫・安保法案

新法制で何ができる? さまざまな「事態」ごとに整理しました

重要影響事態

 存立危機事態の一歩手前といえるのが「重要影響事態」だ。放置すれば日本への直接の武力攻撃に至るおそれがあるなど「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」と定義される。自衛隊は武力行使はできないが、事態に対処中の米軍などに後方支援を行う。

 朝鮮半島有事や台湾海峡有事を想定した現行の「周辺事態法」を改正して設ける。支援対象を米軍以外にも拡大し、支援メニューも増やした。日本が「準同盟国」と位置付ける豪州軍などへの後方支援や、弾薬の提供、発進準備中の戦闘機への給油を可能とする。

 首相は重要影響事態の地理的な適用範囲について、中東やインド洋での紛争も該当する可能性があると答弁している。日本の重要なシーレーン(海上交通路)である南シナ海での紛争に適用される可能性もある。

グレーゾーン事態

 有事とまでは言えないが、国内の治安維持を任務とする警察や海上保安庁では対処が難しいケースがある。武装集団による離島への不法上陸、外国軍艦の領海侵入など、「グレーゾーン」といわれる事態だ。

 今回は法整備は見送られ、運用の見直しで対処することになった。自衛隊が海保・警察に代わって出動する「海上警備行動」や「治安出動」を迅速に発令するため、電話で閣僚に了解を取り付ける閣議決定の方式を導入した。

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