東日本大震災

役目果たした希望のかけ橋 岩手・陸前高田

 東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市で、かさ上げ工事を加速させた土砂運搬用の巨大ベルトコンベヤーが役目を終えて15日、停止した。つり橋部分は「希望のかけ橋」と愛称をつけられ、地域の復興に一役買っていた。今年度中に解体され、来年9月までには姿を消すという。

 平成26年3月末から稼働したコンベヤーは全長約3キロで総工費約120億円。約1年半で運ばれた土砂は500万立方メートルで、かさ上げに必要な1200万立方メートルのうち約4割を運んだ。10トントラックで運搬すると約9年かかる作業を、コンベヤーの導入で約2年半に短縮できたという。

 この日の停止式で同市の戸羽太市長は「市民からは苦情も含めて意見をもらった。『多額の金はかかるが、10年かかるところを1年半でできる』と納得いただいた」などと語った。

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