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日本映画初のヘアヌード作品「愛の新世界」(1994年)を撮った高橋伴明(ばんめい)監督の新作「赤い玉、」(12日公開)は、大学で映画を教えている映画監督・時田が本屋で見初めた女子高校生に興味を引かれていく話だ。「赤い玉、」は、男性の打ち止めの合図として出てくるといわれている。老いと性を大胆に描いており、今年65歳の奥田瑛二が時田役を好演している。
ばっちりエロスをやろう
女子高校生・律子役はオーディションで選ばれた新人の村上由規乃。奥田は「セーラー服への憧れは僕にもあるよね。いやらしい憧れではなくて、〝男にとって少女って何だ〟って話ですよ。滅びの美学でもあるし。ゲーテが72歳のときに17歳の女子に恋をして七転八倒したこともある」と語る。
50歳での監督デビュー作「少女~AN ADOLESCENT」(2001年)でも少女に翻弄される警察官を自ら演じた。「持論ですけど、自分の肉体的喪失感というのは青春回帰というか、青春への憧れというものが残像としてある。『赤い玉、』では、そこにどうしても重要なモチーフとして少女が必要だったんじゃないかな」