静岡市葵区大岩本町の城北公園に展示されているD51形蒸気機関車(SL)が15日、引き取り先の栃木県真岡市に向け、出発した。引退後約40年にわたり、市民の憩いの場に展示され、老若男女に愛されてきた「デゴイチ」。11月からは真岡鉄道真岡駅前の「SLキューロク館」で余生を過ごすことになる。
城北公園のSLの正式名称は、D51形146号機(長さ約20メートル、高さ約4メートル、幅約3メートル、重さ約90トン)。現役時は北海道の大地を黒煙を上げて走っていた。引退後は静岡市に譲渡され、「デゴイチ」の愛称で人気を集めたが、老朽化が激しく譲渡されることになった。
譲渡に向けた分離作業は11日から始まった。15日には後部の炭水車と前部の車体、車軸の3つに分離され、それぞれクレーンでつり上げられて大型トレーラーに乗せられた。