北朝鮮拉致

曽我ひとみさんが語るいまだ帰らぬ母への思い(下) 満たされない心の理由 「たった一人の最愛の母がいないから」

 11年前に家族を取り戻して以降、ただの一人も帰国できていないのです。どれだけ時間が経過しても、拉致被害者を取り戻す日本国民は決してあきらめないという意思表示になるのです。今この瞬間にも日本に帰れることを信じている人がいること、空や海に向かって日本を思い涙している人がいることを分かってあげてください。

 自分の意思で自分の人生を変えようと思って異国へ渡ったのならば、今の状況にも納得できます。それが、個人の気持ちをまったく無視し、他人に強制的に人生を変えられてしまうなんて本当にあってはならないことだと思います。人として感情を持っている者のすることではないと思います。

 私の24年間はもう元に戻すことはできません。私に限らず、拉致された他の日本人の被害者の方々も同じだと思います。二度と過去に戻ることはないのです。拉致という犯罪は二度と起こってはいけないし、起こしてはいけないと強く訴えたいです。

 すべての拉致被害者が一日も早く日本に帰ってこられ、家族に囲まれ、幸せな生活ができることを願っています。この拉致問題を風化させないためにも、ここにお集まりの皆さまも同様に訴え続けていただきたいと思います。この話できょう何か1つでも心に残るものがあったとしたら幸いに思います。

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