北朝鮮拉致

曽我ひとみさんが語るいまだ帰らぬ母への思い(下) 満たされない心の理由 「たった一人の最愛の母がいないから」

【北朝鮮拉致】曽我ひとみさんが語るいまだ帰らぬ母への思い(下) 満たされない心の理由 「たった一人の最愛の母がいないから」
【北朝鮮拉致】曽我ひとみさんが語るいまだ帰らぬ母への思い(下) 満たされない心の理由 「たった一人の最愛の母がいないから」
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 北朝鮮に連れ去られてから24年ぶりとなる帰国が決まった拉致被害者、曽我ひとみさん(56)。空港での横田めぐみさん(50)=拉致当時(13)=の娘との思わぬ出会いや日本での戸惑い、母・ミヨシさん(83)=同(46)=奪還への思いを切々と語った。=(中)から続く

めぐみさんの面影を持った少女

 夫(ジェンキンスさん)や娘たち(長女の美花さん、次女のブリンダさん)も見送りのため、空港に来ていました。家族と会話をしながら、なにげにふと大勢の中に目をやると、その中に高校生ぐらいの女の子がいました。ひと目見て、めぐみさんの娘だと分かりました。初めての対面でしたが、めぐみさんの面影を持った少女に思いが移り、思わず抱きしめ、涙が次から次へと流れ出てきました。

 彼女はキム・ヘギョン(現在はキム・ウンギョンと名乗っている)と名乗りました。そのとき私は、めぐみさんが私のことを忘れないよう、同じ名前(曽我さんの朝鮮名はミン・ヘギョン)をつけたのだなと心の中でつぶやいていました。

 後に偽名であることが分かりましたが、当時の私はそのまま受け止めていました。ヘギョンさんとの対面に感激した私は当然、めぐみさんのことを聞きました。すると彼女は「私の母は死にました」と告げたのです。そのときの衝撃は何と表現していいのか分かりませんでした。

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