北朝鮮拉致

曽我ひとみさんが語るいまだ帰らぬ母への思い(中) 「母の年齢を考えると長くは待てません」 「北では白い米など見たことがない」

帰国者の中にはいなかった横田めぐみさん

 調査団との面会の約1カ月後、私はついに日本に帰ることができました。出発当日、空港では日本政府の方々が迎えに来ていました。ロビーには組織の幹部や指導員など多くの人がいました。実はこの日より10日前ぐらいに、組織の幹部から事前に説明を受けるため、5人が呼ばれていたのです。

 このとき初めて日本に帰国するメンバー(曽我さんのほかは蓮池薫さん・祐木子さん、地村保志さん・富貴恵さん)の顔を見ました。みんな私の知らない人ばかりでした。内心ではめぐみさんも含まれているはずとの思いがあったのです。ところが、私の期待はもろくも崩れてしまいました。帰国メンバーにはめぐみさんは含まれていませんでした。

 しかもそれぞれ夫婦で、一人で帰るのは私だけだったのです。拉致されたことに変わりはないのですが、北で生きてきた環境が彼らと私とはかなり違っていたようです。それはまた、その後知ることになります。=(下)に続く

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