経済インサイド

マイナンバーの「便乗商法」にご注意を! 準備不足の中小企業がターゲット「高価な金庫を買わされた…」

監視カメラも

 売り込みが強まっているのは金庫だけではない。個人番号が管理された部屋の管理体制強化策として監視カメラや入退室管理システムを設けるケースも激増している。

 さらに盲点となっているのが個人番号の記載された書類やデータの破棄の義務化だ。個人情報保護法には情報破棄が盛り込まれていなかったため、新たな対策が必要となっている。

 「扶養控除等申告書」の保管期間は7年間で、退職者であっても7年間は厳重に保管し、その後、廃棄しなければならない。書類をシュレッダーで裁断するケースもあるが、シュレッダー処理よりもコスト高の「薬品による書類溶解サービス」を利用する企業も増えており、新たな負担要因ともなっている。

 政府ではセミナーなどを通じて「無理のない対策を講じてほしい」と企業側に呼びかけているが、現状では「間違いなく利益を圧迫している」(同)。

 便乗ビジネスではなく、「マイナンバー普及拡大につながるような新たなビジネスを生み出してほしい」(福田峰之内閣府補佐官)との思いが実を結ぶまでには、時間がかかりそうだ。(川上朝栄)