東北点景 それから

(29)福島の魚もっと食べてほしい

【東北点景 それから】(29)福島の魚もっと食べてほしい
【東北点景 それから】(29)福島の魚もっと食べてほしい
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□福島県いわき市 富原聖一さん(42)  ふくしま海洋科学館職員

 勤め先の「ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま)」で、5月から「調(た)べラボ」というイベントをはじめました。地元でとれた魚をお客さんの前でさばいて、放射線量を計測することで、安全性を理解してもらおうという企画です。

 震災後から自分で魚を釣って、独自に放射線量の計測を続けてきました。いま、国の基準値(100ベクレル/キログラム)を超えるのは、震災前から生きていて事故の直後に大量に流出した汚染水の影響を受けた魚ぐらいで、もう釣るのも難しい。たとえば60センチを超えるカレイなんて底引き網にもめったにかからないでしょう。

 福島県漁連は沿岸漁業を自粛していて、まだ試験操業しかやっていませんが、魚介類の線量は、もう食べられるレベルまで下がっています。じつは行政などの出しているデータも、ちゃんと読めば大丈夫だと分かるんですが、ただ数字だけ並んでいても実態は伝わりにくい。釣ってきたものを目の前で測って、その数字がどういうものか説明することで、数字にリアリティーを持たせることができるかなと思っています。