国民の自衛官 横顔

(2)陸自第6師団第6後方支援連隊 佐藤賢次陸曹長(44)

佐藤賢次陸曹長(本間篤撮影)
佐藤賢次陸曹長(本間篤撮影)

 不発弾処理のプロとして国内外で活躍し、これまでかかわった不発弾は、約20年間で26万発にも上る。

 1年で1万発以上という計算になるが、これは先の大戦末期に日米が激戦を展開した硫黄島での処理や、激しい空襲を受けた関東での勤務があったためで、長く勤務している山形では少ないという。

 不発弾処理で最も大事なのは、不発弾がどんな種類の砲弾かを判断する「識別」。その上で、その砲弾に応じた処理を行う。「識別を間違えるととんでもないことになる。腐食などで判断がつかない場合は、最も危険なものとみなして扱う」

 識別には、さまざまな種類の砲弾を知ることが不可欠で、その勉強も欠かせない。知識と経験が両輪だ。「経験が少ないときには判断ができず、恐怖感を覚えたこともある」という。

 最初の緊急出動では、住民が不発弾と思ったものが実は水道の栓と分かった。自分もホッとしたが「そのときの安心し切った住民の顔が今も忘れられない」。

 戦後70年を経過したが、毎年のように大型の砲弾が見つかっている。まだたくさんの不発弾が隠れているのは間違いない。「不発弾処理は自衛隊にしかできない仕事で、やりがいがある」と力を込める。

 現在は事務方となり、現場より後輩への指導が中心になっている。「写真などを使って経験を伝えると納得してくれる。これからも技術を伝えていきたい」と笑顔で話した。

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