移民ショック

英首相がシリア難民2万人受け入れ表明、国民は過半数が反対

 【ロンドン=内藤泰朗】キャメロン英首相は7日、向こう5年間でシリア難民2万人を新たに受け入れると表明した。英国は難民受け入れに消極的だが、シリアなどから欧州連合(EU)諸国へ流入する移民や難民が急増する中、人道的な時限措置として受け入れ枠を増やした。

 ただ、キャメロン氏はシリア周辺の難民キャンプで暮らす孤児らを優先させるとしており、受け入れ対象の選別にEUから批判を浴びることになりそうだ。

 キャメロン氏は7日、英空軍の無人機がシリア北部ラッカで8月21日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に加わった英国人の若者2人を含む3人を攻撃し、殺害したと語った。英無人機による英国人戦闘員の殺害は初めて。

 キャメロン政権は、攻撃が「自衛行為」で「完全に合法だ」と主張。シリア難民流出の主因はシリアの現状にあるとして、今後もシリアで過激派への攻撃を強めていく姿勢を示した。

 英下院は2013年、シリアへの軍事介入を否決。議会の承認を受けていない無人機攻撃に波紋は広がっているが、難民対策として容認する空気が強い。

 最新の世論調査では英国民の57%が難民受け入れ拡大に反対。また、EU離脱の支持者も過半数に上る。