朝日新聞で初期の慰安婦報道に関わった植村隆元記者(北星学園大非常勤講師)の産経新聞インタビューの詳報8回目は次の通り。聞き手は本紙の阿比留瑠比・政治部編集委員と原川貴郎・外信部記者。
「朝日は慰安婦問題にきちんと取り組んできた」
阿比留「さて、それでですね。今回、朝日新聞のですね、問題を、いいですか」
植村「あ、はい、はい、どうぞ」
阿比留「植村さんにお話を聞きたいことはあったわけですけども、植村さんというよりも、吉田証言の報道も含めた朝日新聞の問題をずっと関心を持って眺めているわけですが。朝日新聞の今回、いや、昨年の検証(記事)。あるいは1997(平成9)年の検証も含めて、慰安婦報道について何か思うところはありますか。それとも特にないですか」
植村「個々のことは、私、取材してないので分かりません」
阿比留「はい」
植村「分かりません。特に、私、会社も辞めているので分かりません。で、それは、朝日新聞であればそれぞれ担当の部署があるので聞いてもらえればと思うんだけれども。僕は、朝日新聞はですね、やはり、慰安婦問題についてきちんと取り組んできた。この資料集、ちょっと見ていただければと思うんですけども。
『新聞と戦争』という連載をずっと、やってたんですよ。2007(平成19)年頃かな。1年間。朝日新聞で。外報部で国際ニュース担当だったんだけど、朝日新聞の戦争責任というのを追っかけて。これ、口絵にあるんですけどね。取材班のメンバーでやった。これ、ジャーナリズム大賞とか取ったんだけど。(石橋)湛山の。ここの中に、朝鮮半島に植民地をつくった後、朝日がどんなことをやったかみたいな、ようなことをやっておった。そしたら、けっこう、朝日新聞やっぱり当時ね、侵略戦争とか、植民地とか美化しているわけだ。で、非常に僕はショックを受けて、あの~、すげえなあと思って。そういうのが、この本で、これ文庫本で出てるんで、あの、見ていただければと思いますし、データベースで出てきますけど。