中国がなぜ人工島を作ったか。既存の島を奪うには上陸し戦闘しなければならないが、国際社会が許さないことは中国もわかっている。そこで海と空から南シナ海を囲む海域を占領してしまおうとした。島も含め、海をすべて自分たちのものだとし、船や軍艦、そして何より飛行機を使って上空から監視する戦略だ。
東シナ海のガス田には16カ所もプラットホームを作った。本当の掘削施設は3つか4つで、あとはヘリポートのためにある。また中国海警局は浙江省温州市に大規模な基地を作り、日本の巡視船の2倍にあたる1万2千トンの大型警備船を2隻建造した。それにヘリコプターを積み、軍艦並の76ミリ砲も積んだ。温州市の軍事拠点とヘリポート、大型船の3つを結び、ヘリで東シナ海を管理しようというのが中国の戦略だ。