維新分裂

橋下氏「年内に新党」 大阪維新を国政政党化へ 維新分裂は必至

「大阪維新の会」全体会議の冒頭での挨拶を終えた松井一郎幹事長(左)に拍手する橋下徹代表=28日午後、大阪府枚方市(恵守乾撮影)
「大阪維新の会」全体会議の冒頭での挨拶を終えた松井一郎幹事長(左)に拍手する橋下徹代表=28日午後、大阪府枚方市(恵守乾撮影)

 地域政党「大阪維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)は28日夜、大阪府枚方市内で開かれた全体会議で、「大阪維新の会で国政政党をやる。国政で第三極になるように年内に道筋をつけたい」と述べ、大阪維新の会をベースに新党を設立することに言及した。出席者への取材で分かった。

 大阪維新の会には大阪の地方議員約140人と、衆参両院の国会議員計12人が所属。この12人は上部組織の国政政党「維新の党」にも所属しているため、大阪維新の国政政党化には設立要件である5人以上が離党手続きをして、新党に参加する必要がある。

 橋下氏と松井一郎幹事長(大阪府知事)は、維新の党の柿沢未途幹事長の山形市長選の対応に端を発した内紛を受ける形で27日に維新の党を離党したばかり。

 橋下氏はこれまで「党を割るつもりではない」と説明してきたが、全体会議では「党を割らないが、党を入れ替えようと思う」と発言。「維新の党の枠組みの中で主導権争いをやったって意味がない」として、11月1日に予定される維新の党の代表選に大阪系の候補を出馬させず、新党の設立に舵を切る考えを示した。

 さらには「維新の党から比例代表で当選した人はもう当選させない。次の衆院選ではみんな落選してもらう」とも述べた。

 新党設立の目的を「大阪を本気で(東京と並ぶ)二極にしていこうと思えば、政治力を持っておかないといけない」と説明。「(大阪維新を)国全体でもブランド化して、大阪の政治を動かしていく」と語った。ただ、任期満了後の自身の政界引退については撤回していない。

 11月22日投開票の府知事、市長のダブル選挙については「絶対に勝たなければいけない。これから候補者選定に入る」と語った。

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