日本への歴史戦を展開する中国は、天皇陛下まで巻き込むつもりか。到底、容認できない。
国営新華社通信が、「中国への侵略戦争と太平洋戦争」についての記事を配信し、昭和天皇が戦争の発動を指揮した「張本人」と決めつけたうえで、皇位を継いだ今の天皇陛下が被害国に謝罪するよう求めた。
天皇は国政に関する権能を持たず、批判に反論することもできない。記事は極めて不当な内容であり、日本の国民感情を害するものでしかない。
安倍晋三政権が中国に抗議したのは当然である。
天皇陛下を政治的に利用することは決して許さない態度を鮮明にし、事実に基づく反論によって中国の歴史戦に対抗していくことが重要だ。
記事は、中国共産党宣伝部が管轄する新聞、光明日報などが掲載した。要人が直接、発言したものではないが、党の狙いが示されたともいえよう。
そもそも、日中間の戦後処理は1972年の国交正常化で決着済みである。その際、昭和天皇の謝罪は必要とされなかった。