更生保護施設、高齢者・障害者向け福祉スタッフ倍増へ 出所者2千人受け入れ目指す

 法務省が高齢者・障害者の出所者を受け入れる更生保護施設の福祉スタッフを倍増するなど体制強化を検討していることが26日、分かった。更生保護施設の稼働率向上を柱の一つとして、政府が目標とする出所者2千人分の居場所創出を目指す。東京五輪までに再犯防止を進め、「世界一安全な日本」を国際社会にアピールする狙いだ。

 政府は昨年12月、東京五輪が開催される5年後までに居場所のない出所者を全体の3割(約2千人)減らす目標を決定した。居場所がないまま釈放された出所者が再犯に至るまでの期間が短いためだ。平成21年の犯罪白書によると、約6割が出所後1年たたずに再び犯罪に手を染めている。

 これを受け法務省は、高齢者や身体障害者、知的障害者などを受け入れ、社会福祉士などの資格を持つ福祉スタッフを配置する「指定更生保護施設」を現在の57施設から全国の全更生保護施設(103施設)にほぼ倍増する財源を28年度予算で概算要求する方針。103施設に1人ずつ配置できる額だが、配置しない施設もあるとみられ、積極的な施設に複数配置できるようにして稼働率向上を図る。

 福祉スタッフは、高齢者・障害者の特性に配慮した指導や福祉サービスを受けるための調整などを行う。国は施設に対し、通常の委託費のほかに福祉スタッフ1人当たり月額約40万~50万円を支給する。

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