12チームが総当たりで対戦し、2位までがリオデジャネイロ五輪出場権を得るバレーボールのワールドカップ(W杯)女子大会は各チームが第3戦まで終えた。世界ランキング4位の日本は2勝1敗で勝ち点7の2位と上々のスタートを切った。25日は試合がなく、チームは26日のケニア戦に備え、東京都内で約2時間調整。サーブやレシーブの練習後、ウエートトレーニングに励んだ。
◇
日本はロシアとの第2戦をフルセット末に落としたが、アルゼンチンとの初戦、キューバとの第3戦はストレート勝ち。同じ勝ち点7の米国を得点率で上回り、3連勝のロシアとともに五輪出場圏内にいる。
真鍋政義監督は「(7位に終わった)昨年の世界選手権に比べてムードがいい」と強調。レシーブ練習に力を注いだ約3週間の直前合宿が自信につながっているといい、「『あれだけやったんだから』という思いから、ロシアに負けても意外とスッキリしている」と選手たちのポジティブ思考を歓迎する。
牽引(けんいん)役は主将の木村沙織(東レ)と19歳の古賀紗理那(NEC)の両エースだ。筋力強化が実った木村は本来のキレのある動きが戻り、個人ランキングで2位のレシーブや3位のサーブでも力を発揮。古賀はスパイク決定率で6位につけ、1位のミハイロビッチ(セルビア)ら世界のアタッカーと渡り合っている。
初戦から14人全員が起用され、控え組も好パフォーマンスを披露。キューバ戦にフル出場した20歳のセッター宮下遥(岡山シーガルズ)に、指揮官は「吹っ切れたようによくなった」と目を細める。試合に出られる喜びは選手たちの意欲を高めており、3試合とも途中出場した鍋谷友理枝(デンソー)は「コートの中でやることで調子も分かるし、貴重な経験を積めている」。長丁場を戦い抜く態勢は整いつつある。(奥村信哉)