「ハイスコアガール」連載再開へ キャラ無断使用の告訴取り消し スクエニとSNKが和解

 他社のゲームキャラクターを漫画の中で無断で使ったとして、大手ゲームソフト会社「スクウェア・エニックス」(東京都新宿区)の編集担当者や漫画の作者らが著作権法違反容疑で大阪府警に書類送検された事件で、ゲームソフト販売・開発会社「SNKプレイモア」(大阪府吹田市)が刑事告訴を取り消したことが26日、分かった。両社が同日発表した。

 漫画はスクエニが「月刊ビッグガンガン」で連載している「ハイスコアガール」(押切蓮介氏著)。両社は民事でも著作権侵害がないことの確認や、同作品の出版差し止めを求める訴訟をそれぞれ大阪地裁に提訴して係争中だったが、24日付で和解が成立した。両社によると、和解内容として告訴の取り消しと同作品の出版・販売の継続が決まったという。

 事件をめぐっては、SNKが昨年5月に同法違反の疑いでスクエニを告訴。府警は同年11月、作者ら16人を書類送検していた。スクエニ側は府警の家宅捜索を受けた同年8月以降、同作品の単行本を回収して連載も休止していたが、和解を受けて同社は「近い将来、連載を再開したい」としている。押切氏も同社のホームページで「より良い作品作りに励み、読者の気持ちに応えられるよう努力したい」とコメントした。

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