学力テスト

「理科離れ」続く 小学生は好きなのに…教員の指導力向上が課題

全国学力テストが全国一斉実施。テストに臨む生徒ら=21日午前、大阪摂津市(甘利慈撮影)
全国学力テストが全国一斉実施。テストに臨む生徒ら=21日午前、大阪摂津市(甘利慈撮影)

 文部科学省が公表した全国学力テストの結果には、前回理科のテストが行われた平成24年度と変わらず、中学生の「理科離れ」の傾向が顕著に表れた。文科省は授業内容の改善などを進めているものの、数値の改善はみられなかった。一方で、上位県と下位県の格差が縮むなど学力の底上げが図られたのも事実で、専門家からは長期的な観点から教員の指導力向上を求める声が上がっている。

 今回実施した質問紙調査では「理科の勉強が好き」と答えた小6は83・5%。小学校で理科は人気教科だが、中3になると61・9%まで減少する。小学校では観察や実験などの体験的学習が中心だが、中学になると理論的な授業が増え内容理解が難しくなるためだ。

 中3で「授業内容がよく分かる」と答えた生徒は66・9%で3教科中で最も低い。小6からの低下幅も21・0ポイントと、国語(7・6ポイント)や算数・数学(9・3ポイント)に比べて急低下してしまう。この傾向は前回調査とほぼ同じで、改善はみられなかった。

 文科省も危機感を強めて対策を行っている。24年度には、改定された現行の学習指導要領が中学校で全面実施され、年290時間だった授業を年385時間に拡充。理科への関心を高めるため、3割増えた時間を体験的学習に充てている。

 25年度からは、教員の負担を減らし体験型学習を充実させるため、実験準備などを行う観察実験補助員の配置を推進。自治体での教員研修も促している。

 今回の学力テストでは、平均正答率で下位3県の平均と全国平均の差が小学校で0・4ポイント、中学校で0・2ポイントそれぞれ縮まり、学力の底上げが確認された。

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