思ふことあり

スポーツジャーナリスト・増田明美 選手と観客のための施設

 新国立競技場もアスリート第一に考えれば、削減できる部分と、できない部分が見えてくる。大事なのは選手が競技に集中できて、観客が見やすいこと。グラウンドの芝生やトラックは一流のものが必要だ。

 ロッカールームやトイレも選手の使い勝手をよく考えてほしい。節約すべきものは例えばVIPルーム。大理石の壁やふかふかの絨毯(じゅうたん)など高価な素材を使う必要はない。それよりも日本らしく盆栽や生花でおもてなしをしてほしい。

 日本には銭湯の文化もある。競技場の中に大きな風呂場をつくるのはどうだろうか。快適なシャワーやアイシング(筋肉を冷やして痛みや疲労を軽減する)のための水風呂があればうれしい。そして、風呂場の壁に富士山の絵が描かれていたら、皆がホッとできるかもしれない。オリンピック、パラリンピックが開催された場所で健やかに汗をかき、お風呂に入ってさっぱりして帰る。そんな幸せな活用を願う。

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