「秀山祭九月大歌舞伎」 吉右衛門「初代の良い芝居、伝えたい」

半世紀ぶり…競伊勢物語 時代物大作…伽羅先代萩

明治末から昭和にかけて活躍した初代中村吉右衛門(1886~1954年)の俳名を冠し、その芸を継承する「秀山祭九月大歌舞伎」が9月2日から、歌舞伎座(東京都中央区)で始まる。演目は、歌舞伎座で半世紀ぶりの上演となる「競伊勢物語(だてくらべいせものがたり)」、歌舞伎座新開場後の初の通し上演となる時代物の大作「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」などで、当代吉右衛門(71)は「初代が良い芝居を残したと伝えたい」と話す。(飯塚友子)

昼の部の「競伊勢物語」は王朝時代を舞台に、「伊勢物語」の和歌やエピソードを取り入れた時代物。当代吉右衛門は、養父の初代吉右衛門、実父の松本白鸚(はくおう)(1910~82年)も演じた平安時代の貴族、紀有常(きのありつね)(815~877年)を初役で勤める。戦後3回しか上演されておらず、吉右衛門も今回、「音源や写真などを手掛かりに、新たに作り上げたい」と話す。

クライマックスとなる「春日村」で有常は、在原業平(ありわらのなりひら)(市川染五郎)と、その恋人で皇女である井筒姫(尾上菊之助)を救うため、姿のよく似た豆四郎(染五郎の2役)と信夫(しのぶ)(菊之助の2役)夫婦を身替わりにする。

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