大地の芸術祭

(上)空き家を舞台に世界のトップアーティストが参加

【大地の芸術祭】(上)空き家を舞台に世界のトップアーティストが参加
【大地の芸術祭】(上)空き家を舞台に世界のトップアーティストが参加
その他の写真を見る (1/2枚)

 今年で6回目を迎えた現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」が、新潟県の越後妻有地区(十日町市と津南町)で開かれている。

 東京23区の約1・2倍の広大なスペースを舞台に、新作180点を含む約380点が点在する。3年に1度の開催で、日本をはじめ世界のトップアーティストが参加。今回の注目を集めているのが、火薬を用いた作品で知られる中国出身の現代美術家、蔡國強だ。越後妻有里山現代美術館「キナーレ」で発表したのは、仙人が住むという中国伝説の「蓬莱山」をテーマにした作品。美術館の中庭の池に島を出現させ、島にはツゲなどの木を寄せ集めた蓬莱山や滝もつくられた。島の周囲には、地元の人たちとともに制作したわら細工の軍艦やヘリコプターもあしらわれた。「架空の島をつくることで理想の島とは何かを考えたい」と蔡は言う。

 展示作品の多くが、廃校や空き家を活用している。芸術祭の開幕にあわせてオープンした清津倉庫美術館は、6年前に廃校となった小学校の体育館をリニューアルした。開館特別展「4人展:素材と手」が開かれ、戸谷成雄、青木野枝ら脂の乗った美術家の木や鉄の彫刻が展示されている。作家にとって都会では作品を収蔵する場を確保するのも難しい。少子化に伴い増加しつつある廃校を利用し、作品を保管しながら展示するという方法は、示唆に富んでいる。

会員限定記事会員サービス詳細