溶かしながら少しずつ楽しんで 口栓付きパウチの凍ったお酒が人気

京セラドーム大阪で販売が伸びているキリンビールのチューハイ「氷結アイススムージー」シリーズ=12日、大阪市西区(田村慶子撮影)
京セラドーム大阪で販売が伸びているキリンビールのチューハイ「氷結アイススムージー」シリーズ=12日、大阪市西区(田村慶子撮影)

 レトルト食品などで一般的なパウチ容器に入れて凍らせた日本酒や酎ハイが人気だ。冷たいデザート風の口当たりが受けているといい、各メーカーが新商品を相次ぎ発売している。溶かしながら少しずつ飲むため、口の蓋は開け閉めできるようになっており、野外イベントやスポーツ観戦で楽しむ人も増えている。

 菊正宗酒造(神戸市)は「すだち氷酒」(150ミリリットル入り=参考小売価格199円)、白鶴酒造(神戸市)は「フローズン純米酒」(160ミリリットル入り=参考小売価格213円)と、パウチの日本酒を初めて発売。キリンビールは今年、酎ハイ「氷結アイススムージー」(150ミリリットル入り=店頭想定価格178円)シリーズにパイナップル味を加え全3種類に増やした。

 日本酒のほのかな甘さや酎ハイの果実風味と、冷たさが相まってデザート風に仕上がり、若い女性を中心に受けているという。

 キリンビールによると「蓋を閉めれば倒してもこぼれる心配がなく、野外フェスやスポーツ観戦で人気」。今年、京セラドーム大阪(大阪市西区)での氷結アイススムージーの売れ行きは、昨年の約1・5倍という。同社は、一部限定だった販売エリアを今年から全国に拡大、昨年の6倍超となる7万5千ケース(1ケース=250ミリリットル×24本)の売り上げを見込む。

 日本酒勢も拡大する方針。白鶴は通年販売にし、菊正宗は来年の販売開始を3カ月早めて3月からとし、品ぞろえを増やすことも検討している。

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