名作映画を見てみよう!

社会現象、メディアミックス…角川映画の第1作「犬神家の一族」 死にざまも邦画史の金字塔

Blu-ray「犬神家の一族」 2800円+税 発売元・販売元 株式会社KADOKAWA
Blu-ray「犬神家の一族」 2800円+税 発売元・販売元 株式会社KADOKAWA

 夏本番、お盆。海やプールは大勢の人でにぎわっています。記者は毎年この季節になると地元のプールで遊んだ楽しい思い出とともに、とある映画を思い出すのです。

 それが「犬神家の一族」(昭和51年、市川崑監督)なのですが、殆(ほとん)どの人は「爽(さわ)やかな夏に、何でこんなじめっとした作品を思い出すかな~」と疑問に思うに違いありません。

 しかし、この作品のブルーレイのパッケージ写真を見ていただければ何となく分かっていただけると思います。記者は小学生の頃、プールでこの写真のまねをしようとして水中で逆立ちし、水面から両足を突きだそうとして何度も危ない目に遭ったのでした。

 信州財閥の大物、犬神佐兵衛が残した奇妙な遺言状を巡り、遺族が壮絶な遺産争いを展開。私立探偵の金田一耕助(石坂浩二)が謎解きに挑む中、遺族を狙った恐ろしい連続殺人が起きるのです…。

 1970年代から80年代にかけて、映画、書籍、音楽のメディアミックス戦略で「人間の証明」(昭和52年)や「戦国自衛隊」(54年)、「セーラー服と機関銃」(56年)といったヒット作を生み、社会現象を巻き起こした角川映画の第1作で、文字通り日本映画の金字塔といわれる傑作です。

 実際、今見ても、名工がくぎを使わずに建てた神社仏閣のごとき悠然(ゆうぜん)とした佇(ただず)まいの作風に感服! 市川監督のお仕事は当然ながら、犬神家の長女、松子を演じた高峰三枝子の存在感に圧倒されます。

会員限定記事会員サービス詳細