【ソウル=藤本欣也】米ホワイトハウスと韓国大統領府は13日までに、韓国の朴槿恵大統領がワシントンで10月16日にオバマ米大統領と首脳会談を行うと発表した。地雷埋設など北朝鮮の挑発が続く中、米韓同盟の強化をアピールする見通しだ。ただ、2カ月以上も前に会談日程を発表するのは異例とされる。朴大統領が9月初めに中国を訪問する布石ではないかとの見方が韓国で強まっている。
朴大統領が2013年2月に就任して以降、オバマ大統領と首脳会談を行うのは4回目。10月14日に米国に向けて出発し17日に帰国する。当初、米韓首脳会談は6月16日に予定されていたが、韓国で中東呼吸器症候群(MERS)の感染が拡大したことから韓国側が直前に訪米をキャンセル、日程を再調整していた。
韓国大統領府は「米韓同盟の発展、北朝鮮の核問題などの対北協調、北東アジアの平和・安定・繁栄のための協力、グローバルパートナーシップの拡大など多様な関心事について意見を交わす予定」としている。
韓国メディアは、韓国大統領の首脳会談の日程が通常は7~20日前に発表されるのに対し、今回は2カ月以上も前だった点に注目。朴大統領が中国の習近平国家主席から9月3日の抗日戦争勝利記念行事への出席を要請されている中、訪米を訪中より先に発表することで米国重視の姿勢を示し、「米国に最大限配慮した」(東亜日報)との見方が強い。