毎朝仕事へ… 外出時のみ拘束
捜査関係者によると、渡辺容疑者は女性に定期的に食事を与え、入浴もさせていた。クローゼットにくくりつけられたワイヤは数メートルの長さがあり、トイレなどに行ける程度の余裕があったという。自らは毎朝仕事に出かけ、午後には戻ってくる生活で、外出中だけ女性の手足を拘束していたとみられる。
自宅マンションのベランダには、窓を覆い隠すように大きなベニヤ板のようなものを設置し、外から見えないようにしていた。
近所の人によると、マンションでは深夜にテレビの大音量が流れ、男女の話し声が聞こえていたという。女性が発見された8日は窓が開いており、女性は移動可能な範囲のギリギリまで窓に近づいて助けを求めた。
渡辺容疑者はインターネットのニュースで女性が保護されたことを知り、出頭を決意。取り調べにも淡々と応じているが、あいまいな説明が多いという。
送検される際、捜査員に伴われて報道陣の前に姿を現した渡辺容疑者はやせ形の体形で、髪の毛を短く刈り込み、Tシャツ姿だった。メガネの奥の眼光は鋭く、報道陣ににらみつけるような視線を送りながら、車に乗り込んだ。
過去に同様の事件などを起こしたことはないという渡辺容疑者。捜査幹部は「なぜいきなり監禁という手段を選んだのか。詳しい動機を解明しないといけない」と話した。(6月23日掲載)
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