メディア裏通信簿

どちらが「反知性主義」なのか? またも保守勢力に悪質なレッテル貼り

 女史 この企画で半藤一利さんは「日米同盟の強化、さらに進んで軍事力の強化の必要が叫ばれ、『反知性主義』という言葉が流行している」と、あからさまに政権批判してたね。

 編集者 ただ、そうではない人もたくさんいましたし、本当に、政治的な意図があって特集を企画したのでしょうか。

 先生 あったに決まっているさ。企画冒頭の編集部で書いたと思しき文には「内外を席巻する声高で性急な応酬。その不毛を乗り越えるために必要な真の教養とは何か」とある。「声高で性急な応酬」とは、安倍政権の方針と、それに対する批判だろ。「不毛」な「応酬」を乗り越えるためには、「反知性主義に陥らない」教養が必要だといっているわけだから、安倍政権を支持する保守系論者、雑誌正論のようなメディアを「反知性主義」といっているようなものだろ。

 教授 正論は彼らから見ると反知性主義者の巣窟ですよ。(笑)

 女史 けど、面白い文章を書いてた人もいたよ。例えば、文藝春秋社から出した『イスラーム国の衝撃』という本で有名になった東京大学准教授の池内恵さんは、いきなり、その文藝春秋を批判してるの。月刊文藝春秋で半藤さんが対談していたISIL特集を「茶飲み話で長大な紙幅を費やしている」「こんな雑誌作りをするのも、唯々諾々と手にとって読む読者も、反知性主義そのものだろう」って、バッサリ斬ってんの。

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