川内原発再稼働

新基準の審査・合格、「加圧水型」が先行 東西で差

 11日に再稼働する九州電力川内原発1号機は、加圧水型軽水炉(PWR)と呼ばれる形式だ。原発の新規制基準に基づく審査が平成25年7月に始まって以降、合格した原発は川内1号機を含めすべてPWRで、関西電力など西日本に集中している。一方、東京電力など東日本に多い沸騰水型軽水炉(BWR)の審査は遅れ気味だ。

 PWRは核燃料で熱した水(1次冷却水)を通した配管に水(2次冷却水)を触れさせ、発電タービンを回す蒸気を発生させる。BWRは1次冷却水の蒸気でタービンを回す仕組みだ。

 審査で差が生じた要因は「フィルター付きベント設備」の扱いにある。事故時に原子炉格納容器内の圧力を下げるため蒸気を放出する設備で、東電福島第1原発(BWR)事故を教訓に設置が義務付けられた。ただ、PWRはBWRより格納容器が大きく、圧力に対して余裕があるとして猶予された。

 原発の稼働状況は電力会社の収益を大きく左右する。BWR陣営からは「PWRの電力会社と電気料金で差がつかないか。来春には電力小売りが全面自由化されるのに、もどかしい」(中部電力関係者)との声もあがる。

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