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1年半後の避難指示解除方針も道路除染33%の現実…鍵握る仮置き場と中間貯蔵

 東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から来年の3月11日で丸5年。大きな節目を迎えるに当たり、政府は原発事故の復興へ新指針を示し、居住制限区域、避難指示解除準備区域の避難指示を平成29年3月までに解除する方針を掲げ、県も「みなし仮設」の無償提供を同時期で終了する。住民帰還には放射線量低下などが条件で、避難者はなお不安を口にする。除染はいまどうなっているのか?(黒沢通、写真も)

 集中復興期間が今年度で終了、28年度以降の財源が決まるなど復興が新局面を迎える中、住民帰還をめぐる方針が相次ぐ。避難住民はなお11万人を超え、唐突感や戸惑いを隠さない。

 政府は7月6日、楢葉町に対して避難指示準備区域を9月5日に解除することを伝え、町もこれを了承した。「お盆前帰還」とされていたが住民から時期尚早の声が相次いでいた。自治体単位の避難指示解除は初となる。7月3日には避難区域となっている川俣町山木屋地区の「除染等検証委員会」が中間報告を出し、年間追加被曝線量は「健康影響が懸念されるレベルにない」と評価した。同地区の除染は今年中に終わる予定で、29日には避難指示解除の目標時期を平成28年春とした。

除染の進捗状況

 除染の進捗について県は5月末時点の市町村除染地域の実施状況をまとめた。

 住宅除染は27年度末までの計画数39万7580戸に対して発注数が36万6222戸(92・1%)、除染実施数21万2909戸と調査のみで終了分3万7256戸を合わせた進捗数は25万165戸(62・9%)。なお全計画数43万1981戸に対する発注率は84・8%、進捗率は57・9%となり、前月から2・6ポイント上昇した。

 道路の除染は27年度末までの計画数1万500キロメートルに対して発注数が6702キロメートル(63・8%)、除染実施数4375キロメートルと調査で終了分575キロメートルを合わせた進捗数は4950キロメートル(47・1%)。全計画数1万4932キロメートルに対する発注率は44・9%、進捗率は33・2%。

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