戦後70年 昭和20年夏(4)

ソ連軍157万人が満州侵攻 戦車に潰された王道楽土の夢

 ソ連軍侵攻により、昭和7(1932)年3月1日に建国された満州国は13年5カ月余りで消滅した。

 多くの日本人が「五族協和」「王道楽土」の理想郷を夢見て、満州に入植し、未開の大地に街や鉄道、工場などを次々に整備した。明治41(1908)年の満州の人口は1583万人だったが、建国時ではすでに2928万人に膨れあがり、昭和15(1940)年時点で約210万人の日本人が居住していた。

 だが、ソ連軍侵攻により、入植した人々は塗炭の苦しみを味わうことになった。満州からの民間の引き揚げ者数は127万人。軍民合わせて約24万5千人が命を落とした。

 悲劇はそれだけではなかった。満州や樺太などにいた日本人将兵約57万5千人はシベリアなどで強制労働に従事させられ、1割近い5万5千人が極寒の地で命を落とした。(敬称略)

●=王へんに愛

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