陸自西部方面隊第36代総監の小川陸将「緊張状態の高まりに対応」

 陸上自衛隊西部方面隊の第36代総監に、小川清史陸将(55)が5日付で着任した。中国が海洋進出を続ける中で、西部方面隊は離島を含め、わが国の防衛の要となっている。小川氏は健軍駐屯地・総監部庁舎(熊本市東区)での記者会見で「防衛力整備を進め、緊張状態の高まりに対応する組織にしていく」と述べた。

 重責に身が引き締まる思い。これまで多くの先輩方が築いてきた西部方面隊の伝統と実績をしっかりと受け継ぎ、防衛警備や災害派遣、国際貢献など与えられた任務に全力を尽くす。九州・沖縄の方々や、関係機関との連携も維持・発展させる。

 (日本の安全保障)環境は急激に変化しており、西部方面隊が置かれた状況は、かなり厳しいものがある。この変化に対応するため、防衛省、自衛隊などが色々な手を打っている。われわれも防衛力整備を進め、訓練に邁進(まいしん)しなければならない。まず、緊張状態の高まりに対応することが重要だ。

 われわれの任務は、当然勝たなければならない。災害派遣、国際任務も全て同じ。私に託された責任の中でも、一番重要な点だ。

 いかに冷静に勝ちに導くか。命令が徹底される組織が最も強い。そのためには指揮命令系統を強くしなければならない。一方、燃料や弾薬など兵站は、指揮系統だけでは分からないので、業務系統と緊密に情報交換するようにしたい。

 とはいえ、これまでの西部方面隊だけで、すべての事態に対応できるわけではない。(平成30年度までに設立される)水陸機動団は、このギャップを埋める組織として非常に重要だ。 例えば島嶼(とうしょ)部の場合、陸自は島に行くまで、海自、空自に頼る。水陸機動団は自ら到着し防衛任務に当たる。こうした手を打ち、しっかりと防衛任務を果たせる状態にすることで、緊張高まる周辺地域を安定させていく。

 水陸機動団は過去の陸自が持っていない組織であり、色々なノウハウを米国などから学び、日本の国土や地形に合わせた状態にしたい。(谷田智恒)

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【プロフィル】おがわ・きよし

 昭和57年、防衛大土木工学科(第26期)を卒業し、陸上自衛隊に入隊。第8普通科連隊長、研究本部総合研究部長、陸上幕僚監部装備部長、第6師団長などを経て、平成26年から幹部学校長。徳島県出身。

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