経済インサイド

大手商社「シェール」で分かれる対応 積極派と慎重派に真っ二つ 原油供給過多が契機 

三井、三菱は反転攻勢

 そんな中、三井物産は川上の資源開発だけではなく、競争力のあるガスを使った化学事業などを強化することでリスクを回避する。同社はこれまで通り、米マーセラス(ペンシルベニア州)とイーグルフォード(テキサス州)の事業への参画を続ける。足元では、北米ガス価格が低迷しているが、その競争力を生かして合成樹脂などに使われるメタノールを生産するなど総合力で乗り切る。

 景気が回復基調の米国は有望な投資先と捉え、三菱商事や丸紅、双日などもシェールガスなどを使った化学事業や発電事業などを検討している。

 「米国のシェールオイル・ガス価格は今後上昇し、最悪期は脱した」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)との見方もある中で、資源価格に左右されずいかに中長期のビジネスモデルを構築できるかに各社は知恵を絞っている。

 三菱商事は南米トリニダード・トバコでガスを使ってメタノールを生産し、広い意味で資源価格下落のリスク回避と位置付ける。

 原油安で一時は様子見だった資源開発を相次ぎ再開する動きも目立ってきた。

 三菱商事は7月、豪州の中堅資源会社と開発中の陸上油田のウンガニ油田の商業生産を開始すると発表。足元の原油安は販売面ではマイナスだが、「開発や輸送費のコスト競争力が高まり、むしろチャンスになる」(藤原正樹・エネルギー事業グループの米州・オセアニアE&P事業部長)と判断した。

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