iRONNA発

日教組とは何者か 注意すべき4つのポイント

 2点目は、日教組の中枢を占めている人たちが極めて左翼思想の色濃い人たちであるということです、先ほど述べたように日教組は共産党と袂を分かったのですが、それでは共産党が出て行って日教組の左翼体質は多少改善したかというと実態はその逆です。教師という職業の捉え方にしても全教が「教師も労働者であり、同時に教育の専門家でもある」と捉えますが、日教組はそのような捉え方は教師の労働強化に繋がる恐れがあるとする考え方が主流です。また、同和教育についても全教は同和差別が過去の問題であると考えるのに対して、日教組は同和教育推進派です。

 そして3点目、これが最も重要なところですが、教育政策の決定に極めて大きな影響力を有しています。但し、その表れ方は政治状況によって異なります。民主党政権の時には、日教組が民主党の支持団体というよりは、民主党が日教組の政治部門かという程に権勢をふるいました。

 その典型が、あれほど議論した末に導入した悉皆調査である全国学力・学習状況調査(いわゆる「全国学力テスト」)を、抽出試験にして完全に骨抜きにしたことです(これは、自民党政権復活によって直ちに悉皆調査に再是正されました)。全国一律の試験によって小中学生の学力を調査し教育政策に役立てるという視線は、1960年に日教組が中心となった運動によって廃止に追い込まれました。合理的な政策は事実を把握するところからしか生まれません。

会員限定記事会員サービス詳細