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企業の海外進出や訪日外国人観光客の急増、5年後の東京五輪への対応などで外国語学習の必要性が高まる中、インターネットを使ったオンラインの語学レッスンサービスが人気を集めている。通常の語学レッスンよりも料金が格安で、好きな時間に予約しやすいのも人気の理由。個人利用以外に、研修に採用する企業も増えるなど裾野が広がっている。(栗井裕美子)
フィリピンから中継
「予約の確認をしたいのですが」「お名前と宿泊予定日を教えてください」
大阪市北区にある英会話教室大手ECC本社。日本人の生徒が、パソコン画面に向かってマイクを通じ、フィリピンにいる現地の講師と英会話の練習をしていた。
フィリピンは英語が公用語。講師は、同国のセブ島にある事務所からインターネット中継で、海を越えた日本にいる生徒を指導している。
これは、ECCが4月に始めた「ECCオンライン英会話」システムだ。
人件費の安いフィリピンの人材を講師として雇うことで、授業料を通学の約10分の1に抑えた。
1回のレッスンは25分。1カ月に2回までの受講の場合、料金は月額900円(税抜き)。3回以降も1回500円で追加できる。
料金の安さだけでなく、「想像していたよりもクオリティ(質)が高かった」「発音を丁寧に指摘してくれる」と利用者からの評判も上々という。
業界に“革命”
オンラインの語学レッスンは従来、料金も通常の語学レッスンとあまり変わらず、それほどお得感はなかったが、オンライン英会話業界の大手・レアジョブ(東京都渋谷区)が平成19年に始めた、フィリピン人講師を起用する手法が、一気に業界の価格革命をもたらした。