五輪エンブレム、過去にも酷似トラブル 「シンプル」裏目、法的解決を

 五輪エンブレムをめぐっては、来年開催のリオデジャネイロ五輪でも、公表後に似たデザインが見つかり、「盗作疑惑」が浮上したことがある。国際商標に詳しい弁理士は「デザインがシンプルなほど、こうしたトラブルが起きやすい」と指摘。疑念払拭のためにも、すみやかに法的な解決を図るべきだと訴えている。

 リオ五輪のエンブレムは2010年12月に公表。ブラジル国旗の青、緑、黄の3色に彩られた3人が手をつないで踊る姿を模したデザインで、139件の候補の中から選ばれた。ところが、公表の数時間後には「似ている作品がある」と同国メディアが相次ぎ報道し、盗作疑惑が浮上した。

 似ていると指摘されたのは、米コロラド州の慈善団体「テルライド財団」のロゴで、赤色を加えた4人が手を取りながら踊るデザイン。エンブレム制作者は「偶然だ」と釈明し、国際オリンピック委員会(IOC)なども対応に追われた。

 国際商標に詳しい弁理士で、東京理科大講師も務める宮永栄氏は「東京のエンブレムは、丸や四角を組み合わせたシンプルな図案で、似たものが出てくるのはある意味仕方がない」と指摘する。エンブレムをデザインしたアートディレクターの佐野研二郎さんは24日の会見で「シンプルだけど、単純ではなく、いろいろな意味が入っているシンプルさがいいと思った」と述べており、こうしたコンセプトが裏目に出た格好だ。

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