「特攻と虐殺は違う」アウシュビッツとの友好協定中止を決定  知覧・南九州市 反対論が続出

 南九州市役所内部では「ユダヤ人をはじめ多くの人命が奪われたオシフィエンチム市と同様に、知覧では夢と希望のある多くの若者が特攻隊として飛び立った。戦争で多くの尊い命が失われた事実を認識し、その記録・記憶を後世に伝えねばならない使命があり、両市で手を携えて平和の道を歩もう」という理由で、友好交流協定の締結を決定した。

 今月8~12日に霜出(しもいで)勘平市長や男性ら4人がオシフィエンチム市を訪問し、協定締結を話し合った。旅費(1人あたり約37万円)は、市議会の可決を経て、市から出ていた。

 ところが、両市の協定に「祖国や家族を守ろうとした特攻隊員と、ナチスによるユダヤ人虐殺が、同質のものとして受け止められかねない」などと反対意見が続出した。特攻隊員の遺族や縁の人々も、多くが反発した。電話やメール、ファクスによる市への抗議は100件以上に達した。

 市総務課長の金田憲明氏は「(抗議の電話をしてきた人々に)市の立場を説明したが、理解してくれる人は皆無だった。これほどの拒否反応が出たことは正直驚きであり、われわれの勉強不足だった」と語った。