大型バス爆売れ三菱ふそう 前年比2倍の受注 訪日外国人増・五輪が後押し

三菱ふそうトラック・バス子会社の三菱ふそうバス製造の工場では、フル稼働で観光バスや路線バスなど大型バスの生産が行われている=7月24日、富山市婦中町
三菱ふそうトラック・バス子会社の三菱ふそうバス製造の工場では、フル稼働で観光バスや路線バスなど大型バスの生産が行われている=7月24日、富山市婦中町

 観光バスなどの大型バスが爆売れしている。三菱ふそうトラック・バスは6月時点で前年の約2倍の受注があり、今注文しても納車は約1年後だ。日野自動車も4~6月は前年の1・6倍を売り上げた。円安による訪日外国人の増加や東京五輪開催を受け、バス事業者が新車の購入に踏み切っている。ラインの増設など国内生産にもプラスの影響をもたらしている。

 JR富山駅から車で約20分、富山市にある三菱ふそう子会社のバス工場では、職人らが脇目もふらずバスの天井や側面を溶接している。車両が大きく、顧客ごとに仕様が異なる大型車は手作業が欠かせない。フル稼働の状態だが、1日に生産できるのは5~6台だ。

 三菱ふそうトラック・バスの大型バスの1~6月の受注は前年同期比90%増で、いま注文しても納車は来年6月ごろ。今年の販売台数は前年比2割増の1420台程度を見込んでおり、橋口博光バス事業本部長は「インバウンドの需要増で観光向けが多い。車が足りない」と打ち明ける。

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