ロケ地巡りの旅

映画「リアル鬼ごっこ」 トリンドル玲奈もJK狩りから逃げた…旧かすみがうら市立北中

【ロケ地巡りの旅】映画「リアル鬼ごっこ」 トリンドル玲奈もJK狩りから逃げた…旧かすみがうら市立北中
【ロケ地巡りの旅】映画「リアル鬼ごっこ」 トリンドル玲奈もJK狩りから逃げた…旧かすみがうら市立北中
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 小学生のころ、校舎は恐怖の対象だった。昼間でも薄暗く、しんと静まりかえった場所があったからかもしれない。加えてその当時、怪談話がはやっていたこともあり、日が暮れてからの下校の際は、いるはずもない「存在」におびえ、脇目もふらずに校舎を飛び出した記憶がある。

 その学校も、少子化の影響で今は廃校となっている。校庭の桜が見事だったのを思い出し、数年前の春に一度だけ訪ねていったことがある。だが、古びた校舎を目にして不思議と何の感情も湧かなかった。

 同じ廃校舎でありながら、かすみがうら市にある旧市立北中は違った。雲間からのぞく夕日に照らされた校舎、伸び放題の雑草、無機質な重機…。それらを見たとき、寂しいような悲しいような、何ともいえない気持ちにさせられた。この校舎やグラウンド、通学路、校門前を使い、映画「リアル鬼ごっこ」のロケが行われた。地元の高校生ら243人がエキストラで参加し、女子高生が登校するシーンや何者かから逃げ惑うシーンなどが撮影された。会話をするミツコ(トリンドル玲奈)らの後ろを通り過ぎる学生を演じた市の女性職員もいるとか。

 市観光商工課の阿部正寿主任の話では「荒れ地を走るトリンドル玲奈さんが印象的だった」そうだ。

 ちなみに、北中は南中と統合して平成26年4月、霞ケ浦中になった。北中校舎は改修工事中で、早ければ来春にも小学校として生まれ変わるという。

 校舎は再び、子供たちの明るい声でこだまする。もう、暗い気持ちを抱くことはなくなるだろう。(水戸支局 海老原由紀)

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