惨状物語る被爆資料104点、旧日銀広島支店で展示

 広島市中区の旧日本銀行広島支店で、原爆資料館の被爆資料などを展示する「収蔵資料展」が行われている。入場無料。午前10時~午後5時まで。

 展示会では、これまで同館に寄せられた資料で、被爆者が自身の体験を描いた40枚の絵など計104点が並ぶ。動員学徒の死体の山を目の当たりにした様子を描いた絵では、「どうかこの中にいてくれるなと祈る気持ちで探した」という、わが子の無事を願う母親の気持ちなど、作者が絵に込めた思いも添えられている。

 このほか、原爆の熱線で変形した瓦やガラス瓶、被爆後の様子を調査するための米軍の撮影に偶然写り込んだ市民が復興に向けて立ち上がる姿の写真なども展示。来場者は一つ一つの資料が物語る惨状に思いをはせていた。

 展示会は年末年始など一部の期間を除き、平成30年3月まで行われ、毎年展示する資料を替えていく予定。

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